こんにちは。
恵比寿駅近くの歯医者、恵比寿南DENTALの院長井出です。
先日日本人とアメリカ人、同じ先進国同士ですが歯1本の価値は5倍違うという話をさせて頂きました。
そして歯を失った場合に用いるインプラント治療ですが日本と比較してアメリカでは、平均80万〜100万円と倍以上の費用が掛かります。
そしてなにより治療途中の歯や、歯を抜いたままにしてしまっている場合はできるだけ早く歯科医院を受診しなければ治療費、治療期間はどんどん大きくなります。
こちらは先日当院を受診された患者様のレントゲンになります。
右下の歯が痛いと受診されましたが、左下の歯が昔抜いたまま放置されています。
奥歯が1本なくなっても問題なく咬めるからという理由で2年以上放置された状態でした。
左下の奥歯が1本ないことにより必然的に噛み合わせのバランスが崩れてしまい右側に大きな負担が掛かってしまう状態でした。
そして右下の歯は元々神経を取ってあり強度が弱い為、右側に掛かる大きな負担に耐えられない状態になっていました。
このような場合右下奥歯は歯根が割れてしまっていることが疑われます。
CTを撮影し精密な検査を行いました。
上の二次元的なレントゲンだけでは歯根が割れてしまっているかどうかの確定的な診断はどうしても難しいです。
撮影したCTを見ますと、右下奥歯の歯根には縦に黒い影が認められます。
これは歯根が縦に割れてしまっており、この状態になってしまいますと歯の保存はほぼ不可能であり抜歯の適応となります。
今回このようになってしまった原因は、左下の奥歯を抜いたまま放置してしまったことで右下の奥歯に負担が掛かり、神経を取っていた弱い奥歯はその負担に耐えきれず割れてしまったことです。
もし左下の奥歯を抜いたあと放置せずにインプラント等の治療を行い噛み合わせのバランスがキープされていれば今回のようなトラブルは確実に避けれました。さらに言えば右下の奥歯を治療する段階で神経を保存できるような処置を行なっていれば歯根が割れるトラブルも回避できていたと考えられます。
1本の歯のトラブルを問題ないと放置してしまった為にお口全体の大きなトラブルに発展してしまったケースです。
この患者様はこれ以上のトラブルを避ける為両側の奥歯にインプラント治療を行い、噛み合わせをしっかりバランス良くしたいと希望されました。
恵比寿南DENTALでは1本の歯のトラブルから将来的に考えられるお口の中全体のリスクまで考え治療を提案させて頂きます。
歯を抜いたまま放置されている、治療が中断してしまっている方はこれ以上大きなトラブルになる前に恵比寿南DENTALまでご相談ください。