年齢を重ねるごとに少しずつ変化していく歯並び。
ご自身の歯並びが年々変化していることに気がついてご相談いただくことも少なくありません。
今回は、歯並びと老化にはどんな関係があるのか、詳しく解説をしていきます。
【加齢による歯並びの変化】
人は誰しも年齢を重ねます。その変化がお口の中に顕著に出始めるのが50歳代以降でだと言われています。※個人差はあります
そこでお口の症状として出やすいのが以下の3つです。
- お口元が前に出てくる
- 歯歯に隙間が開くようになる
- 前歯の歯並びがガタガタする
以上3つの原因についてご説明いたします。
口元が前に出てくる…
口元が前に出る、出っ歯の症状です。
これらの原因で考えられることはいくつかあります。
〜口元周りの筋肉が低下する〜
お口元や、お顔には筋肉があります。特にお口元周辺の筋肉が低下をすると、歯並びにも影響が出ます。
「気がつけばいつも広角が下がっている」
「ニコッと口角を上げて笑うことが少なくなった」
「お口に入れた食べ物をよくこぼすようになった」
「うがいするとお口から水が漏れる」
「気がつけばいつも広角が下がり、への字の口になっている」
など、お口元の筋肉が低下すると起こる症状なので要注意です。
このお口元の周囲の筋肉はいつになっても鍛えることが可能ですので、安心してください。
〜舌で前歯を押し出す癖〜
気がついたら、舌で前歯を押し出す癖がついていた。このような場合もございます。
日常的に少しずつ、同じところに同じ方向から歯に力が加わっていると、矯正治療と同じ原理で歯が少しずつ長い年月をかけて移動します。そうすると、歯が前方に押し出されてしまうのです。
舌の正しいポジションは、上顎の前歯の裏側の根本に近い位置に舌先が着いている状態です。ここに力を入れず、舌を収められるように訓練しましょう。
〜親知らずの放置〜
親知らずはそこまで気にならないからと長年放置していると、少しずつ歯全体を前に押し出して歯を押してきていた。ということがよくあります。前歯が少しずつ影響を受けて歯並びが悪くなってきます。親知らずが生えるスペースを確保しようとするために、手前の歯は少しずつ場所を追いやられて、全体的に手前に移動してきてしまいます。
前歯の歯並びがガタガタする
前歯の歯並びがガタガタするのにも、原因があります。
〜親知らずの放置〜
親知らずを放置すると、手前に歯がどんどんと押されてしまい、前歯が少しずつ重なるなどで前歯の歯並びがガタガタすることがあります。
〜歯周病の放置〜
歯周病になっているのに、治療をせずにいると歯は揺れ、少しずつ動いていきます。
そうすることで、前歯の歯並びがガタガタしてしまうのです。
〜食いしばり、歯ぎしりの放置〜
食いしばりや歯ぎしりは、無意識でおこなっていることがほとんどです。
就寝時などに100キロ以上の力で食いしばり、歯軋りなどが長期間続いていると。少しずつ歯並びにも影響が出てきてしまいます。
歯に隙間が開くようになる
〜虫歯の放置〜
虫歯を治療せず、そのまま放置してしまうと歯が崩れ、隣の歯が斜めに傾斜してしまうなどして、歯と歯の間に隙間が開くようになります。
【歯並びの変化、食い止める方法は?】
『定期検診の徹底と、必要であれば矯正治療もご検討ください』
加齢には抗えない、と諦めたくなってしまう気持ちもよく分かります。ですが、お口の老化に関しては、定期検診を受けて必要な治療は行い、お口元の筋肉のトレーニングをすること、矯正治療を行うことで歯並びを整えられます。
矯正治療に年齢制限はございません。老化だからと諦めず、ぜひ一度ご相談にお越しください。