こんにちは。
恵比寿駅近くの歯医者、恵比寿南DENTALの院長井出です。
今回は当院で行いましたセラミックを用いたブリッジ治療のケースを紹介させて頂きます。
[患者]
60代女性
[主訴]
左上の被せ物が咬むと痛い
色も形も気になるから綺麗に治したい
[診断]
まずはお口の写真です。
左上の前歯から真ん中の歯にかけてブリッジが入っています。
10年ほど前に治療されたようですが、歯肉と被せ物の間には大きな隙間ができており土台となる歯が剥き出しになっているのがわかります。
そして土台になっている歯は茶色く変色して虫歯になってしまっています。
また被せ物の表面のプラスチック素材の部分には汚れが付着し変色しています。
あまり審美性に優れたブリッジが入っているとは言えず、患者様もずっと悩んでいらしたようでした。
今回の原因としましては
①劣化するプラスチック素材を使用した
②歯と歯肉のラインに精密に適合していない
ブリッジを作製した
③ブリッジ装着後のメンテナンスが不十分で
あった
この3つが大きな原因として考えられます。
次はレントゲンの画像です。
左上の前歯は1本抜歯をされているブリッジの状態で前後の2本は神経を取り根管治療がされている状態でした。
幸い根管治療の状態は大きな問題はなさそうでした。
患者様には現在の状態とそうなってしまっている原因を説明させて頂き、
まず歯周病のケアを行い、その後変色や劣化をしないセラミック素材を用いたブリッジをマイクロスコープを使用して作製する治療を提案させて頂きました。
患者様も今より綺麗になるのなら是非お願いしたいと同意を頂きました。
[治療方法]
まず4本の古い被せ物を外し、虫歯をすべて除去していきます。
そして虫歯でなくなってしまった部分はプラスチックの修復材料でカバーし仮歯に置き換えます。
その後歯周病のケアを行います。
どれだけ綺麗なセラミックの被せ物を入れても歯周病のケアができていなければ必ずまた同じトラブルが起こります。
歯周病の治療、再評価を行い状態が改善したことを確認し仮歯を仕上げていきます。
今回の審美性を損なう大きな原因であった歯肉と被せ物の間をマイクロスコープを使用した拡大視野下で精密に削り仕上げていきます。
その後痛み等がなく、精密な型取りを行いました。
また型取りの際にシェードガイドという色見本を用いて、歯の色の写真を撮影し、患者様の現在の口腔内と調和する理想的な色調に仕上げていきます。
こちらが治療前とセラミックブリッジのセット後の写真になります。
治療前の明らかに色が合っておらず、被せ物と歯肉に大きな隙間を認める状態とはまったく違い、綺麗なブリッジが入りました。
患者様にもとても感動して頂き、こんなに綺麗になるのなら下の銀歯も綺麗にしたいと言って頂けました。
[治療回数]
今回は虫歯の除去と仮歯の装着、歯周病の治療、歯周病の再評価と仮歯の仕上げ、型取り、最終的なブリッジのセットと5回で綺麗なセラミックを装着することができました。
保険診療で使う材料でお口に調和した綺麗な色調と、それを長期で保つ色調安定性を実現することはどうしても不可能です。
また治療精度にも限界があり、二次的な虫歯や歯周病の状態悪化のリスクは避けられません。
恵比寿南DENTALでは多くの患者様から審美歯科治療の希望をして頂きますが、まずはなぜそうなってしまったのか診査診断を最重要に考え、2度と同じことが起こらないよう精密な治療を心掛けております。
被せ物を入れているが歯周病の状態が心配、今の歯をより綺麗に長持ちさせられるようにしたい等の悩みがございましたら、お気軽に恵比寿南DENTALまでご相談ください。