こんにちわ。
恵比寿駅近くの歯医者の恵比寿南DENTALの院長井出です。
本日も前回に続いてラバーダムというゴムのマスクについてお話ししたいと思います。
ラバーダム防湿というのはイメージとしてお口の中に小さな施術室を作る感じになります。
治療する歯に器具とラバーダムというゴムのマスクを付け、下の画像のようにお口の中から治療する歯を隔離することで安全で清潔な環境での治療が可能となります。
今回はラバーダム防湿の利点を挙げていきます。
①唾液の侵入を防ぐ
ラバーダムのいちばんの利点と言えるかと思います。
虫歯を削ること、根管治療をすることの主な治療目的は虫歯菌、歯周病菌の排除をし再感染を防ぐということです。しかしラバーダム防湿なしでは治療中の歯に唾液が侵入してきてしまうのです。
もちろん唾液中には大量の虫歯菌や歯周病菌が含まれていますので、細菌まみれの状態でいくら治療をしようが良い結果は決して生まれないということです。
②頬や唇や舌を保護できるため安全に治療ができる
患者様の中には治療中に頬や舌を強く抑えられて不快だったという方もいると思いますし、治療器具で傷を付けられたなんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ラバーダム防湿をすることで頬、唇、舌等の軟組織を治療部位から排除できますので傷つける心配は基本的にはありません。
また歯科医師側からしても暗くて狭いお口の中で舌や頬は治療を邪魔する要素になってしまいますので、保護することで治療に集中できクオリティは格段に上がるはずです。
③器具が口の中、喉に落下することを防ぐ
根管治療のみならず歯科治療では細かい器具を多く使用しますし、被せ物や詰め物が小さい為誤って患者様の口の中に落としてしまう場合があります。
そして患者様が間違えて飲み込んでしまう誤飲というリスクが常に伴います。
もし器具が器官に入ってしまった場合は手術にて取り出さなければならないこともあります。
そういったリスクを回避するためにも患者様と歯科医師双方にとってラバーダム防湿は大切なのです。
世界では安心安全清潔な治療の為にラバーダムは不可欠とされており、特にコロナ禍での感染対策の一環としてラバーダムの売り上げが50倍以上に伸びたが、日本では一切変わらなかったという話を聞きました。
新型コロナ対策としても可能な限り清潔な環境での治療というものは患者様にとっても必要不可欠なものだと思います。
日本歯内療法学会、アメリカ歯内療法学会、ヨーロッパ歯内療法学会では根管治療時のラバーダム防湿が推奨されております。
また日本歯内療法学会のガイドラインでは、すべての根管治療時における根管の清掃・形成・消毒・封鎖は常にラバーダム防湿下にて無菌的に行われるべきであると記載されています。
当院では根管治療の際は可能な限りラバーダム防湿を行っております。
ラバーダムを使用した安心安全精密な根管治療をご希望の方は恵比寿南DENTALまでお気軽にお問い合わせください。
